静かに我慢してきた6年間だった。
42歳、スーパーで働く女性。
毎日の立ち仕事に加え、重たい荷物を持つことも多い。
それでも彼女は、「これくらい大丈夫」と自分に言い聞かせながら、日々をこなしていた。
始まりは、出産後。
なんとなく感じた股関節の違和感。
「そのうち良くなるだろう」と思っていたが、気づけばそれは“当たり前の痛み”になっていた。
6年後、ようやく整形外科を受診。
診断は「股関節の静脈の圧迫による症状」。
ただ、手術の必要はないとのこと。
大きな異常ではない。
でも、確実にある不調。
彼女は前向きに、自分でできることを始めた。
ヨガに通い、家でもストレッチを続けた。
それでも、変わらなかった。
「このまま付き合っていくしかないのかな…」
そんな想いを抱えながら、当院へ来院された。
初めて体を診たとき、
股関節だけでなく、腰、骨盤、全体のバランスに大きな偏りがあった。
“痛みの場所=原因ではない”
股関節に負担をかけ続けていたのは、
長年の体の使い方と、積み重なった歪みだった。
施術では、
股関節と腰を中心に、全身のバランスを整える矯正。
さらに内臓の調整も加え、体の内側から負担を減らしていった。
すると、少しずつ、確実に変化が現れた。
動かしづらかった股関節の可動域(ROM)が広がり、
あの重だるい痛みが、軽くなっていく。
「え…軽い…」
その一言に、これまでの6年間が詰まっていた。
完全に違和感が消えたわけではない。
でも、“変わる感覚”を初めて実感できた。
今では、定期的に体を整えながら、
痛みと向き合うのではなく、“コントロールできる状態”へ。
6年間、変わらなかった体が、
少しのきっかけで動き出すことがある。
その一歩は、いつからでも遅くない。